品貧生活研究所

目標︰2023年3月末、街中に古本屋開業。小ナリワイ実戦研究中。汐入連合体育振興会副会長。横須賀市(神奈川県)⇔旭市(千葉県)の二拠点生活中。

コント台本:劇場版「品」と「貧」の在る暮らし(抜粋)

平日は、千葉の端っこで「品」のある暮らしを。
週末は、神奈川のすみで「貧」のある暮らしを。

東京を通り抜け(または東京湾を渡り)、気が向けば途中下車。東京もまた、愉しい。

【品⇔貧】

・自動洗濯機⇔桶で手洗い
・Wi-Fiが飛ぶ⇔ゴキブリが飛ぶ
・寿司を喰う⇔カップ麺を啜る
・水平な地面⇔傾くたたみ
・貯金⇔放蕩

【引裂かれる自己】

僕は二つの点を行き来することに憑かれやすい、タイプである。子どもの頃に経験した。それは、僕の意思ではなかった。自分はどちらの人間なのか、戸惑い、わめいた。帰りたいけど、ここにも居たい。帰らなきゃ行けないけれど、ここも僕の居場所になりつつある。家が二つある苦しみ。子どもの頃の僕に言いたい。どちらかが消えて無くなれば、楽だったよね、と。結局、念願の一つになっても、安心はもう(そもそも初めから)無かった。

【繰り返される事故】

大人になって、自分が何処で生きていくかを決められるようになってからも、僕は何故か、ここではない別の家を貸りる。二つの家を貸りるのだ。

シェルターかよ!というくらいに、全く利用しない家もあった。全く持って、金を溝に捨て続けた。一度や二度ではない。もはや、「癖」ではない症状である。そして、今もそう。

【根付く足裏と、積み上がる約束という名の負債】

自分の意思など無いのだ。そう感じるほどに、身体は正直にその地に根付こう・とどまろうと、踏ん張りの筋肉を発達させる。だから、時折意思の力で、自らに鎌を入れる。

これまでの僕の声
「根付こうとするそれが、苦しみを産むんだぜ?お前は過去から、何も学んでいないな」

これからの僕の声
「ガキは黙って糞して自分磨きして寝ろ。大人にはな、約束があるんだよ。いいかよく聴けクソガキ。大人は約束を守るんだよ。命だってかけるんだぜ。大人はな、一度した約束は死んでも、死んだ後にでも守るんだよ。北野武の映画を見直せ!」

【第三の男の登場】

(幕間)

前方の非常灯下口より男が入る

第三の男

「この席、良いかな?」

これまで

「ああ?…ああ。」

これから

「もちろん!」

第三の男

「たいしたことないやり取りですね。そもそも客席がガラガラだ」

これまで

「あ?!喧嘩売ってんのか?」

これから

「まぁまぁまぁ」

第三の男

「二人だとね、つまるところ、詰まるんですよ」

これから

「と、言いますと?」

第三の男

「点が二つだと、所詮行ったところで線ですよ。フリーハンドでも、運良く定規をお持ちでも」

これまで

「意味解かんねぇ」

これから

「つまり、今のままでは千が限界だと?」

第三の男

「…」

これから

「ふむ。別に1億円まではいらないんですよ、私も。でも百万円だと、生活に彩りが欠けると言いますか」

第三の男

「…」

これまで

「ダンマリ決め込んでんじゃねえぞ、オヤジ!ダラ!」

第三の男

「愚問。愚問…。君ら二人とも、くもん式から国語を学びたまぇ。あと、文脈力も不足している。そしてね、何でもかんでも聞けば答えてくれるなんて思うのはね、改め給え。子どもがどうとか、大人がどうとかね…っコホン。

だせぇな‼

後ろ口より男が出る

これまで

「何でアイツ怒ってたんすかね?」

これから

「さぁ?何でだろうね?てか、俺ら、そういうの、解かんないじゃん?これまでもこれからも」

これまで

「そおっすよね!解かんないっすよね、俺ら。だから、何だかんだ、お互いに言いたいこと言い合って、明日からも、二人で仲良くやりましょう。自分の言いたいことを言える関係って、感情を出せ合える仲って、マジでイイっすよね!」

これまで、これからに手を差し出す

これから

「(この手は、握って良いものかどうか)…」

これまで

「えっ、なんで?」

これから

「悪い。ちょっと待ってて。さっきのおっさん呼んでくるわ。たぶんロビーの喫煙所に居ると思うから」

これまで

「喫煙所先月撤去されましたよ」

これから

「そうなの?でも、まだそこらに居ると思うから行って、見てくる(何故か判るんだよ)」

これまで

「まったく。大人は判ってくれない」