品貧生活研究所

神奈川県横須賀市汐入町の谷戸(自動車の入れない階段を200段登る)における、「品」と「貧」の共存を目指す生活を研究し、その成果を報告する在野機関。研究所にカフェの併設を目論む。

何もしないということの先

《この世界では、どうやら人間は元気に欲望を持つと必ず働くはめになるようです。「金持ちになりたいのでお金を稼ぐぞ!」→だから働かねば。「ナメられたくないからエラくなるぞ!」→だから働かねば。「チヤホヤされたいから有名になるぞ!」→だから働かねば!》『生活考察Vol.02』p53海猫沢めろん連載の『めんどくさいしどうでもいい』より引用。

働かないで、働くことばかり考えていると、具合が悪くなり、気が滅入る。もういっそ、働こう!そうすれば楽になるよ、「働くこと」に頭を悩まさないですむじゃないか、ねぇ?
雇われたって、正社員だっていいじゃないか。自分で仕事を立ち上げなくたって、僕らには東京オリンピックが待ってるよ。仕事なんていくらでもあるよ。

一方では、嫌、そうじゃない。今こそ自分を見つめ直し、問い直し、本物を見つけるんだ!という側の声もあります。

無職の戯言だ!
世間の皆さまは汗かいて働き💦
美味い酒をお呑み遊ばれてたてまつらん。
強い、誘惑の声がします。

働くことは楽しいよ〜。
こっちの水は甘いぞ〜。

嫌、海猫沢さんはこう言います。
《よく考えましょう。ほんとうはなにもしたくないのではありませんか?使命感?だいたい単なる思い込みです。義理?なんですかそれは?人は一人です。人情?すいません感情が薄いものでわかりません。家族?しょせんは他人です。他者承認?他者などというのはあくまで自分のなかに存在する幻にすぎません。熟考してください。あなたの本物の欲望はなんでしょう。》引用上記出典と同じ。

先日恵比寿でお会いした方は以下のように言いました。何もしないことに耐え(ここが我慢のしどころ)、最低限の食事と排泄意外の行為に耐え、自分が植物のようになった果てに、自然と無意識に動くこと、それを捉えてみてとおっしゃっていた。何もしないでいると自己嫌悪、自己罪責の念に押しつぶされて、何かをしようとするそうだ。そこをぐっと我慢して(笑)、何もしないを継続することがポイントのようです。

一見、怠惰なように聞こえた。だが、瞑想やマインドフルネス的な、「無」の活用法のようにも解釈できる。何もしないことの先に本物の欲望が見える。

なんて言いつつも、来たるべき社会復帰に向けて着々と、形様々な「借金」をこしらえ、何もしないという道に自らバリケードを張り、ハローワーク求人検索マスターへの道を一歩一歩進む今日この頃、皆様は如何お過ごしでしょうか?

〜〜〜

「もうすぐ誕生日なのよ〜」

「何が欲しい?」

「本物の欲望」

「(それは貰えないものなのよ〜)」


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↑生活考察、もうすぐ最新号が出るようです。